遺産分割調停はどのように終わる?遺産分割調停の終了パターン

今回は遺産分割調停の終了パターンについて説明していきます。

1 遺産分割調停の終了パターン

遺産分割の終了パターンには、①調停成立、②調停不成立(審判移行)、③調停に代わる審判、④調停申立ての取下げ、⑤調停をしない措置の5パターンがあります。

2 調停成立

当事者間で話し合いがまとまると、調停機関がその合意内容を調停調書にまとめて調停が成立します。
調停調書の記載には、通常の判決と同様の効力があるため、金銭の支払いなどについて、当事者に義務違反があった場合は、強制執行も可能となります。
また、調停調書に不動産の分割方法の記載がある場合は、単独で登記申請を行うことも可能となります。

3 調停不成立

当事者間の話し合いがまとまる見込みがない場合は、調停不成立となります。
この場合、家庭裁判所が当事者等に調停不成立の通知を行います。
なお、遺産分割調停が調停不成立で終了した場合は、自動的に審判手続が開始されます(審判移行)。

4 調停に代わる審判

調停が成立しない場合、家庭裁判所は、当事者双方のために衡平に考慮し、一切の事情を考慮して、事件の解決のため必要な審判をすることができます。
この審判のことを調停に代わる審判といいます。

実務上は、当事者の一部が不出頭であるため調停成立の手続を行うことはできないが、不出頭当事者との間でも事実上の合意が成立している場合や、当事者間にわずかな相違があり、調停成立には至らないものの、家庭裁判所の判断には従うとの意向が示されている場合などが典型的な活用場面となっています。

調停に代わる審判がなされた場合、当事者は審判の告知を受けた日から2週間以内に異議申立てを行うことができます。
適法に異議申立てがなされた場合、調停に代わる審判は効力を失い、調停不成立の場合と同様に、通常の審判手続が開始されることになります。

一方、期間内に異議申立てがなかった場合は、調停に代わる審判が確定します。確定した審判の効力は、2の調停調書の効力と同様です。

5 調停申立ての取下げ

遺産分割調停の申立人は、調停事件が終了するまでの間、いつでも遺産分割調停の申立てを取り下げることができます。
取下げは理由不要で、相手方の同意も必要ありません。
申立てが取り下げられた遺産分割調停は、はじめから裁判所に係属していなかったものとみなされます。

6 調停をしない措置

調停委員会が、事件が性質上調停を行うのに適当ではないと認めるとき、または当事者が不当な目的でみだりに調停の申立てをしたと認めるときは、調停をしないものとして、調停事件が終了することがあります。
例えば、調停申立人が調停を進行させる意欲を喪失している場合や当事者が調停を不当に引き延ばしている場合などに、この措置が採られることがあります。

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